この建物は、生産量が増えて手狭となった既存工場の増築である。
と、一言では一般的な計画に聞こえるかも知れない。
しかし、土地は富山市の市街化調整区域にあり、隣接して神社があるが埋蔵文化財の調査地にも指定されている。
まず始めに埋蔵文化財の調査を無事に終えることができた。隣接する神社ではその昔に政がなされていたこと、アジア大陸からの陶磁器等も出土してその時代のロマンを感じた。
次に各々ほぼ倍増となる敷地拡張と建物の増床のために、都市計画法による開発行為の許可をえた。
敷地内には、従業員の駐車場、定期便の40フィートコンテナ車の車路、屋外消火栓の水槽ポンプ棟もうまく配置しなけらばならず困難を極めた。
建物は既存建物鉄骨2階建てと増築建物鉄骨2階建てを渡り廊下で接続し、事務所、作業室、倉庫等を行き来しやすくできる動線とホークリフトの動線がクロスしないよう安全である。
新設した荷物垂直搬送機は作業効率を高め、いくつかの作業室とそれを介する通路はフルオープン折戸によってワンルームの大空間となり、フレキシビリティーのある生産が可能である。
今もなお受注が伸びているとのことで喜ばしい反面、今後どうしたものかとも思う・・・
概要
- 所在地
- 富山県富山市
- 用途
- 工場
- 構造
- 鉄骨造
- 階数
- 2階建て
- 施工
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